ヘブミラノというファッション時計です。
竜頭が抜けて、動かなくなってしまったようです。
黒い部分が回路ブロックです。竜頭についた巻真がその下の本体の穴を通ります(黄色矢印)。
ですが・・・
回路ブロックの裏側に傷痕が付いています。表側にも擦れた跡があります。巻真がちゃんと入らなかったようです。
よく見ると配線が削れて断線状態です。これでは動きませんね。
このように竜頭が抜けた場合、何度も抜き差しすると誤って回路ブロックをダメにしてしまうことがあります。特にこのような大きな時計は構造上リスクが高いですから、 無理せず時計屋さんへ持っていかれた方がいいと思います。
ムーブメントは、日本のMIYOTA製です。
しかしなんか違いますね???
そうなんです。カレンダーの位置(カレンダー盤)がノーマルと違うんです。
分解してみるとやっぱり違いますね。
左側は分針、右側には秒針が付きます。
どちらも低い方がノーマル、高い方がオリジナルです。
凝ったデザインの針は厚みがあるので、このように高さが必要になります。
結局ムーブメント交換のみでは済まず、オーバーホールをする羽目に。専用部品は元のオリジナルを使います。
これがまた大きいんですよねぇ~。
今回は業者さんからのご依頼品でした。
作業内容 : オーバーホール、ムーブメント交換