月別アーカイブ: 2015年11月

Dubey & Schaldenbrand 竜頭取れ修理

ダービー&シャルデンブランです。
竜頭が取れてしまいました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
この時計のウィークポイントかもしれません。
個性的なデザインの為に竜頭が引っ掛かり易いようです。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
裏蓋を開けてみると中枠に僅かに緑青が出ています。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
しかしムーブメントを取り出してみると巻真には錆が…。
錆の状態から、竜頭が取れて暫く時間が経っているようです。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
さてこのブランド、まだ正式な代理店が見当たらないようです。
なので普通でしたら、取れた竜頭の代わりに他の竜頭を合わせて直します。

でも竜頭が無くなったワケではないので、出来ればなんとか元の竜頭を使えるようにするのが理想です。

しかしこの竜頭に残った巻真をどうやって取るか?
それが問題なんですねぇ。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
で、なんとか上手く取り除くことが出来ました。
竜頭のネジ山もちゃんと残っていますね。

さらっと言ってますが、実はコレ、とぉ~っても難しいんです!
(注)全て可能なワケではありませんので、念のため。

 

PA246843blogのコピー
更にケースに固定する為の機止め板にヒビが入っているのを発見!
危ない、アブナイ…。

新しい部品(下)と交換です。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
新しい巻真を取り付けて、ケースの汚れを洗浄機で落とします。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
キレイになったケースにムーブメントをセッティング、裏蓋を閉めて完了です。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
先程の機止め板はこんな感じで溝に差し込まれて、下のようにネジでムーブメントが動かないよう左右2ヶ所で固定しています。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
実はこの時計、2年前にウチでオーバーホールをさせて頂きました。
ですが去年は大雪でガラスの内側が曇り、今年は巻真折れと毎年何かしら用事があってウチにやって来ます。

どうもわたくしと相性が良いみたい!?です。

 

ところで今回のような場合の修理には、通常4通りの方法があります。

①メーカー修理になるので、お断りする。
   ご自分で探して代理店やサービスセンターへ行ってもらう。
   修理(時計)について、あまり詳しくない修理代行、取次店です。

②純正部品を取り寄せる。
   今後益々メーカーからの部品入手は出来なくなっていくようです。
   要するに普通の時計屋さんです。

③社外品の竜頭で合わせる。
   知識と経験が必要です。
   昔ながらの親切な時計屋さんです。

④元の竜頭を使えるようにする。
   折れた巻真を抜くのは、その位置によっては非常に難易度高いです。
   知識と経験と、更に技術とこだわりが必要です。
   ここまでやってくれるところは本当の時計修理屋です。

 

作業内容 : 巻真折れ抜き修理、洗浄クリーニング

交換部品 : 巻真、機止め板

修理料金 : 18,000円(税別)

 

 

ROLEX Ref.6694 オリジナルパーツ交換

ロレックスの手巻き、Ref6694です。
風防の内側に水滴が付着しています。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
何度もお話ししていますが、水入りは時間との勝負です。
そして裏蓋を開けたらすぐに取り掛からないと状況が急激に変わっていきます。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
例えばコレ、別の時計のシルバー文字盤ではありません。

裏蓋を開けると水滴が一気に拡がり、全面が曇った状態になったところなんですね。

この方の場合、幸い水滴の付着はほぼ風防の内側だけで、針に曇りが見られる程度で済みました。

 

P8175839blogのコピー
ムーブメントは年式相応と言うか、いくらか手が入ってきたようです。
上下両方の機止め板とネジに錆が出ていますが、黄色丸印の方は以前からの錆跡が残っています。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
更に巻真にも錆が出ています。
落ちるかどうかビミョーなところです。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ケース、竜頭はキレイになりましたが、やはり巻真は交換です。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ブレスレットも洗浄機でクリーニングします。
フラッシュフィット(FF)のパイプの付け根とバネ棒に錆が出ています。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
FFは錆除去を施し、バネ棒は交換します。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
先程の機止め板とネジです。
これは機械が動かないようにケースに固定する為のものです。

右が黄色丸印の方で、左より錆、腐食が激しく重症です。
どうも今回交換した方が良さそうですねぇ。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
左は錆を除去して、板はヘアライン仕上げで再利用。
右(黄色丸印の方)は、板、ネジ共に新品部品です。

 

OLYMPUS DIGITAL 9CAMERA
今回オーナーさんの要望で部品は純正部品で交換しています。

オリジナルパーツは、なかなか入手するのも大変になってきています。
しかしそれよりも、値段が高騰してしまって一体どうなるの?っていう感じです。

それでもこういうものは、やはり、

「物があるうちに替えておく」

最近そう思いますねぇ~。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
巻真もオリジナルパーツに交換。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
オーバーホールの済んだムーブメントをケースにセッティングして裏蓋を締めて完了です。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
文字盤は無事で問題ありませんでした。
針と風防もきれいになって視界良好です!

 

大雨の日、着けていた時計をふっと見ると曇っていたそうです。
慌ててそのままウチにお持ち込みになりました。

やはり初期行動が、その後の結果に大きく影響してしまうものです。
この方のように気が付いた時に、手遅れになる前に判断すれば、何事もきっと大事には至らない筈です。

でも、
判っちゃいるんですけどねぇ~。
なかなか行動に移せないんですよ、わたくしも…。

 

作業内容 : オーバーホール、錆び除去、針曇り取り、風防磨き直し、
        洗浄クリーニング

交換部品 : 巻真、機止め板&ネジ、バネ棒、パッキン類

修理費用 : 50,800円(税別)