Dubey & Schaldenbrand 竜頭取れ修理

ダービー&シャルデンブランです。
竜頭が取れてしまいました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
この時計のウィークポイントかもしれません。
個性的なデザインの為に竜頭が引っ掛かり易いようです。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
裏蓋を開けてみると中枠に僅かに緑青が出ています。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
しかしムーブメントを取り出してみると巻真には錆が…。
錆の状態から、竜頭が取れて暫く時間が経っているようです。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
さてこのブランド、まだ正式な代理店が見当たらないようです。
なので普通でしたら、取れた竜頭の代わりに他の竜頭を合わせて直します。

でも竜頭が無くなったワケではないので、出来ればなんとか元の竜頭を使えるようにするのが理想です。

しかしこの竜頭に残った巻真をどうやって取るか?
それが問題なんですねぇ。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
で、なんとか上手く取り除くことが出来ました。
竜頭のネジ山もちゃんと残っていますね。

さらっと言ってますが、実はコレ、とぉ~っても難しいんです!
(注)全て可能なワケではありませんので、念のため。

 

PA246843blogのコピー
更にケースに固定する為の機止め板にヒビが入っているのを発見!
危ない、アブナイ…。

新しい部品(下)と交換です。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
新しい巻真を取り付けて、ケースの汚れを洗浄機で落とします。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
キレイになったケースにムーブメントをセッティング、裏蓋を閉めて完了です。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
先程の機止め板はこんな感じで溝に差し込まれて、下のようにネジでムーブメントが動かないよう左右2ヶ所で固定しています。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
実はこの時計、2年前にウチでオーバーホールをさせて頂きました。
ですが去年は大雪でガラスの内側が曇り、今年は巻真折れと毎年何かしら用事があってウチにやって来ます。

どうもわたくしと相性が良いみたい!?です。

 

ところで今回のような場合の修理には、通常4通りの方法があります。

①メーカー修理になるので、お断りする。
   ご自分で探して代理店やサービスセンターへ行ってもらう。
   修理(時計)について、あまり詳しくない修理代行、取次店です。

②純正部品を取り寄せる。
   今後益々メーカーからの部品入手は出来なくなっていくようです。
   要するに普通の時計屋さんです。

③社外品の竜頭で合わせる。
   知識と経験が必要です。
   昔ながらの親切な時計屋さんです。

④元の竜頭を使えるようにする。
   折れた巻真を抜くのは、その位置によっては非常に難易度高いです。
   知識と経験と、更に技術とこだわりが必要です。
   ここまでやってくれるところは本当の時計修理屋です。

 

作業内容 : 巻真折れ抜き修理、洗浄クリーニング

交換部品 : 巻真、機止め板

修理料金 : 18,000円(税別)