エポスの手巻きです。
今回の時計も珍しいですよ。
カレンダー表示のような12時位置の小窓に、時間が表示されます。
そして上が分針、下は秒針です。
現在の表示は「8」なので、時刻は8時8分52秒でしょうか。
秒分針は共に動いていますが、時間の数字が替わりません。
オーバーホールでの御修理です。
機械式だということをアピールしています。
(大きさの割にシースルーがちょっと小さいような気が…)
裏蓋を開けてみるとこんな感じ。
なんと機械は見えたまんまでした。
スペーサー(中枠)がデカっ!
ケースとバックル共、洗浄機でクリーニングします。
(しっかりしたバックルだったんですけどねぇ~。画像撮り忘れです…)
きれいになりました。
バネ棒は一本錆が出ていたので交換します。
本体の大きさのわりに小さいムーブメントは、昔から使われてきたタイプで、この時計の売りであるアワー用の独自機構をその上(文字盤下)に搭載したもののようです。
小さくともなかなかなものなんですね。
スペーサーを取り付け、裏蓋を閉めて完了です。
一瞬見た人にこれ時計なの?と、思わせてしまいそうなその斬新なレイアウトの文字盤は、よく見ると時間、分秒針が垂直に一列に並んでいて、分秒針はギリギリ当たるか当たらないかの差で交差していきます。
秒針が指し示すところの小さい円、分針が指し示すところの大きい円、そしてその2つの円を取り囲むケースのベゼルが描く円 と、それぞれ長さの違う針とが造り出す幾何学模様的なデザインには思わず感心してしまいます。
更に昨今のクォーツ式ではなく、手巻き式の機械時計で造ったところに、またこのメーカーの意地?こだわり?を強く感じさせますね。
こういう遊び心のある時計も一度は手に入れてみたい一本です。
作業内容 : オーバーホール、カレンダー式時間表示調整、洗浄クリーニング
交換部品 : バネ棒
作業料金 : 25,000円(税別)