OMEGA Speedmaster X-33 針不動修理

オメガ X-33 のアナログ時分針が動かないとのことです。

ただ秒針は動いており、デジタルの時間とも合っています。
この時計のよくあるあるです。
裏蓋を開けたところ、特に錆なども出ておらず状態は良さそうですが、オーバーホールでのお預かりです。

中央の、時針が付く金色の筒車が変色しています。
軸受の油も乾ききっています。

洗浄機で洗ったくらいでは落ちません。
別の方法で…、

キレイになりましたね。

ケース、竜頭、裏蓋他を洗浄機でクリーニングします。

チタンの色合い、光沢が蘇りました。

ブレスレットもよく見ると黒ずんでいます。

スッキリしましたね。

針無しX-33、限定レアモデル!

って、やっぱり針が無いと…。
遊んでいる訳じゃありませんので。
デジタルの動作確認ですから、ハイ。

オーバーホールの済んだムーブメントをケースにセッティング、裏蓋を閉めて完了です。

X-33は1998年にこの初期型が発売されてからもう既に20年以上が経っています。
ですので、もしご自身の時計に今回の様な症状が出ている場合には、やはりオーバーホールが必要になってきます。
大概は油切れや湿気等の影響によるものですのでこれは直ります。
しかしデジタルの不具合になりますと部品交換になってしまいますのでメーカー修理になります。
特に液晶画面は、全体的に薄く感じるようになったり文字数字の一部分が薄くなったり欠けたりしてきますと寿命のカウントダウンの始まりです。
耐用年数は分かりませんが、デジタルの宿命でもあります。

どうか部品供給だけは末永く続けて下さいね、オメガさん!

作業内容 : オーバーホール、洗浄クリーニング
交換部品 : パッキン類
修理費用 : 35,000円(税別)

ROLEX Ref.69178 と オーガニックワイン

ロレックス 金無垢レディースブレス破損修理の後日談です。

前回記事 / ROLEX Ref.69178 ブレス破損修理

そうそう、ウチにあった1988年度版 輸入時計総合カタログのロレックスにオーナーさんと同じウッド文字盤モデルが載っていました!(左から3番目)
なんと当時の定価は274万円!
スゲー❕  

さて、出来上がりの時計をお渡ししたその翌日に、オーナーさんがまたお見えになりました。
なんでも時計が余りにもキレイに出来上がってきたものですからすっかり舞い上がってしまい(本人曰く)嬉しくて、数年前に知人の日本人の方が携わっていらっしゃったというイタリアのワイナリーの赤ワインを持って来て下さいました。
そこのワイナリーでは無農薬でぶどうを育てて、昨今話題のオーガニックワインを醸造してきたそうです。
しかしその管理たるや相当なものなのだとか。
小さなワイナリーだった為に手間が掛かる割に穫れる量は限られ、出来不出来に大きく左右され、当時の経営は厳しかったそうです。
現在は既にもう手を引かれているとのこと、残念!

ワインはわたくしも一時期嗜んでおりましたので大好きですが、そういうストーリーがあったりしますと想像力も掻き立てられ余計心に滲みてくるものがありますね。

わたくしもヨーロッパへは2度ほど出掛けた経験から、日本に帰ってからは高いワインよりむしろテーブルワインと呼ばれる安くてコストパフォーマンスが高いものを探し回っていました。
ヨーロッパのスーパーでは数百円でどれも美味しいワインばかりでしたから。
まぁわたくしの場合、美味しいかどうかは口に合うか合わないかだけなんですけどね。

しかしここ数年は外食した時位しか飲まなくなっていましたし、オーガニックワインも多分まだ飲んだことがありません。
ですからちょっと楽しみです。

オーガニックワインには各国独自のロゴマークの他に、2012年以降にはユーロリーフ(Euro-Leaf)と呼ばれるEU各国共通基準によるこのようなマークが記されています。
加盟国12カ国を星の数にして葉っぱをデザインしています。
最近ではワイン売り場にもオーガニックのコーナーが常設されていますからすぐ分かりますし、値段も千円前後ですから気軽に飲み比べが出来ますよね。

で、早速そのワインを頂いた翌日の帰り道に思わずイタリアオーガニックワインを買ってしまいましたから。
しばらく晩酌はまたワインになりそうです!?

それにしても、またヨーロッパ、行きてぇ~!!!

ROLEX Ref.69178 ブレス破損修理

ロレックスのレディース金無垢のご修理依頼です。

ブレスレットが根元から千切れています。
そしてご覧のように駒と駒の間が伸びてしまい相当ガタが出ています。
某百貨店で修理代がブレス交換で100万円以上と言われたそうです。
18金の新品ブレス交換ならそれ位するんでしょうね。
他の時計屋さんに聞いてみてもやはり直らないと断られてしまったそうです。

なんとか使えるようにして欲しいとのこと。
オーバーホールでのお預かりです。

18金が摩耗して穴が広がってしまったワケですが、それにしてもよくここまでお使いになられたモノです。
まさに使い倒すと言った感じでしょうか。
でも本当にはやらないで下さいね。
だってもったいないですから!?

元々絶対に外れないように造ってあるものですが、やはり世の中に絶対はないと言う事です。
金はその性質上使用による摩耗は避けられません。
ですがその加工のし易さからまた、修復も可能となる訳です。

特にムーブメントに汚れや錆等は見られませんが、ねじ込み式の竜頭が緩めた時にしっかりと出てきません。
ですので竜頭を操作するとちょっと引っ掛かりや空回りする時があります。
裏蓋のパッキンは硬化していて割れてしまいました。

相当長い間メンテナンス無しに使われ続けてきたのではないでしょうか。

ケースも赤茶色の変色と汚れで黒光りの様な状態です。

ケース、裏蓋、竜頭を洗浄機でクリーニングです。

どうもクリーニングしても竜頭の調子は変わりません。

通常ねじ込み式竜頭の中にはスプリングが入っており、巻真の根元部分が竜頭の中に沈み込む様になっています。
その巻真の根元が、入ったまま途中から出てきてくれません。(右側)
そうなると、つまり正常の長さより短くなってしまうワケです。
使えなくもありませんが、いずれ徐々に悪くなっていくでしょうからタイミング的にもこれは新品(左側)に交換しておきます。

加工職人さんより千切れたブレスレットが直ってきました。
今回もキレイに仕上げてくれましたよ。
但しコマの伸びやガタはオーナーさんと相談して、今後不具合がでた時点で対処する方が現実的なので、今回は現状維持としました。

オーバーホールの済んだムーブメントをケースにセッティング、裏蓋を締めて完了です。

今回のご修理にて交換した部品は、竜頭、コハゼ、ゼンマイ、ガラスパッキンです。
現在純正新品部品が高騰しており、数点交換が必要になってきますとオーバーホール代をも遥かに越えてしまいます。
ケースバイケースですが、部品によっては安価なアフターパーツの使用にも対応可能です。
当然オリジナル使用が基本原則ですけどね。

実はコチラの時計、非常に珍しいロレックスなんですが、皆さん、何が珍しいか分かりますでしょうか?
ハイ、分かりますよね。
違うところと言えば…、
そう、文字盤です!

なんと、Woo〜d!!
🌲、木なんです!
よ〜く見れば、木目がハッキリと見えますね。

変わり文字盤として様々な種類の文字盤を出しているロレックスですが、80年代にはこのウッド文字盤(ウォールナット)というのが販売されていました。
どこへ行っても珍しがられる、ご自慢の時計なんですね。

ところでコチラの時計のオーナーさん、店から歩いて5分程のところにお住まいの80代のご婦人なのですが、今回が初めてのご来店でした。
どのようなきっかけなのか伺ったところ、修理を諦めかけていた矢先にあまり来ることのないウチの斜め向かいのスーパーに買い物に来た時、何気なく目に止まった看板にひょっとしたらと、思ったそうです。
その予感が見事的中した訳ですね。

で、めでたしめでたし、だと思ったのですが、いやいやまだ続きがありました。
そのオーナーさんが翌日にまたお見えになったのです。
一瞬ドキリとしました。
えっ?まさか何か不具合でも?!

その後日談は、また次回に…。

作業内容 : オーバーホール、ブレスK18ロー付加工、変色除去、洗浄クリーニング
交換部品 : 竜頭、コハゼ、ゼンマイ、ガラスパッキン、パッキン類
修理費用 : 97,000円(税別)