パネライのラジオミール 手巻です。
全く動かないとのことです。
時計が止まったまま動かなくなるのには、様々な原因があります。
機械式の時計で先ず疑うのはゼンマイ切れです。
これは竜頭を回してみると少し感触が違います。
何となく軽いというか手応えが弱いというか、指先での微妙な感覚です。
普段ゼンマイを巻く操作をしている方でしたら判るかもしれません。
今回はどうもゼンマイ切れのようですが、オーバーホールで承りました。
ついでに革ベルトも交換です。
オーバーホールの済んだムーブメントをケースにセッティング、裏蓋を閉めて完了です。
実は同じムーブメントのNO.(キャリバー)でも仕様によって部品が微妙に違う場合があります。
例えば、「Cal.123-1」と「Cal.123-2」とかね。
同じ様ですが違います。
殆んどは共通部品ですが、それが専用部品かどうか注意が必要です。
元々合わないようになっている場合もありますが、もし知らないで(或いは知っていて)替えて使い続けたらどうなるでしょう?
ゼンマイに関して言えば、メーカーの設定値より精度が不安定になったり持続時間が短くなったりするかもしれません。
でも実際は判りません、試したこと無いもんで…。
部品調達の厳しい昨今ですが、やはり余程の事が無い限り指定部品の使用が鉄則です。
修理内容 : オーバーホール、錆除去、洗浄クリーニング
交換部品 : ゼンマイ、パッキン、型押しカーフ革ベルト
修理費用 : 43,000円(税別)