TUDOR SUBMARINA 竜頭抜け修理

チュードル サブマリーナです。
竜頭抜けの修理でお預かりです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
差し戻してもまた抜けてしまいます。
以前にも同じように抜けてしまったことがあり、2度目とのことです。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
裏蓋を開けてみるとケースの縁に僅かな錆が出ています。
外観はROLEXそっくりですが、ムーブメントはETA社製で別物です。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ローターと受けを外します。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
香箱の受けを外して竜頭を差し込んだ状態です。
巻真の中央部分に見える溝に、下側からオシドリで抜けないよう固定しています。

 

PC147660blogのコピー
どうやらこのオシドリの引っ掛かりが外れてしまい、下がったままになっているのが原因のようです。
そしてこれを直すには反対側からの作業になってしまいます。

針を外して、文字盤、カレンダーも外しますので、オーバーホールをお薦めするかどうかは時計の状態次第になります。
今回はオーバーホールでお預かり致しました。

 

P1168213blogのコピー
この矢印部分で巻真が抜けないように固定します。
両側の角が少し減っていますね。

2度あることは3度…、あってはいけませんので、オシドリは交換しておきます。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
ケース、裏蓋は洗浄機でクリーニングします。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
僅かな錆もしっかり落とします。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
それ程使われていないような感じで、ほとんど汚れは溜まっていません。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
洗浄機でのクリーニング後、違いますかねぇ?

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
オーバーホールの済んだムーブメントをケースにセッティング、裏蓋を閉めて完了です。

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
たとえば今回のような場合に、たまにですがそこだけの修理で依頼される事があります。
竜頭だけ元に戻して下さいということですね。
ですがどこがいけないのか、その原因を突き止めて修理を行うには裏蓋を開けてササッと直せることは少なく、やはりそれなりの分解や作業が必要になります。
また錆が出ていたり、ムーブメントが湿気等で曇りが出ていたりして、オーバーホールの時期が近づいている場合も少なくありません。

もちろんお客様には出来るだけ負担が掛からないような修理を心掛けていますが、再修理を極力出さないことも重要なことです。

ですので当たり前ですが、どのような修理が必要で、なぜその部品の交換が必要なのかをしっかりと説明出来ることが、とても大事になってくると思います。

 

作業内容 : オーバーホール、錆び除去、洗浄クリーニング

交換部品 : オシドリ、パッキン類

修理料金 : 28,500円(税別)