クリスチャンディオールの水入り修理です。
1月の始め頃に水の中に落としてしまったそうです。
暫く動いていましたが、とうとう止まってしまったのでお持ち込みになられました。
しかしお預かりしたのが2月、約一ヶ月水入り状態です。
大粒の水滴が文字盤にも付着していますね。
水入りは裏蓋を開けたら直ぐに取り掛からないと、みるみるうちに乾いてしまい文字盤に染み跡が残ったりしてしまいます。
ですがコチラの時計、既に錆が拡がっていました。
ムーブメントはもうアウトです。
文字盤、竜頭の巻真、電池にも錆が出ています。
ケースの文字盤が収まる部分に水色の液体か何かの乾いた跡が残っています。
濡れた文字盤から染み出たもののようです。
汚れ跡は残っていますが、錆、腐蝕はほぼ取り除きました。
文字盤には紙程の薄さのシェル(真珠母貝)が貼ってあるので、強い力を加えると文字盤が歪んでシェルにヒビが入ったり割れてしまいますので注意が必要です。
6時下の小さい文字に僅かな剥がれがありましたが、時分針、アラビア数字の鏡面仕上げ、インデックスとCDのロゴのプリントは辛うじて無事でした。
お水にはくれぐれも御注意を。
作業内容 :オーバーホール、錆び除去
交換部品 :ムーブメント一式、パッキン
作業料金 :20,000円(税別)