モーリスラクロア カランドリエレトログラードです。色々な複雑機構時計を製造しているメーカーで、こちらのモデルは、レトログラード日付け表示、パワーリザーブ表示、スモールセコンド仕様になります。レトログラード機構というのは、10時位置にある扇型カレンダーの日付けが、31日を過ぎると1日へと一瞬でリセットされるというものです。
今回は落されてしまい、スモールセコンドの針が取れてしまったとのことで修理の御依頼でした。
針付けだけならどうという事はありませんでしたが・・・。
なんと緩急針が外れています。ムーブメントを固定するネジも緩んでいます。
大きくて重い時計ですから、落とされた衝撃で針だけでなく、緩急針迄外れてしまったと思われます。となると他へのダメージも心配ですね。
そしてシースルーバックのガラス内側には鉄粉のような塵が多数付着、
ということで、これはもうオーバーホールでのご修理の方が安心です。
ケースは洗浄機にてクリーニング、竜頭もきれいに落ちましたよ。
幸い他へのダメージはありませんでしたが、ヒゲゼンマイの修正だけは必要でした。
元々は1930年代に懐中時計用に設計されたムーブメントがベースですが、現在でも製造され続けていることが完成度の高さを物語っています。しかも大きめのムーブメントが今の時代にもピッタリ!
いつまでも大切にお使い下さい。
修理内容 : オーバーホール、ヒゲゼンマイ修正、洗浄クリーニング
交換部品 : パッキン
修理費用 : 39,900円(税込)