CORUM ROMVLVS 電池交換

コルム ロムルス ホワイトゴールドの電池交換のご依頼です。

前回2018年2月に電池交換をさせていただいたリピーターのオーナーさんです。
ウチは電池に年月を記入していますが、以前の他店さんでは裏蓋に年月日を記入されていたようで、2012年?が前々回ですかね。(多分ですが…)
履歴がありますと、その時計のご使用状況を推測する手掛かりにもなります。

電池を交換して汚れを拭き取り、裏蓋を閉じて完了です。

ローマン数字を彫り込んだ幅広のベゼルが重厚感を醸し出し、シンプルでありながらドレッシーな雰囲気は長く使えて飽きのこないデザインですね。
また、ひとつ前の画像のように18金のケースに薄型ムーブメントがきっちり収まった造りはやはり老舗時計メーカーならでは、といった感じでしょうか。

ところで金無垢(むく)の時計といえば金の重さ(量)も重要なポイントです。
中にはケースとムーブメントの隙間がスカスカで見た目の大きさほどに金の目方が付いていなかったり、ケースの素材以外のメタルが入っていたりすると、コストダウンとは言いませんが(重量バランスの適正化もありますが)何だかちょっとがっかりしてしまうものもあります。
手にした時のずっしりくる重量感も、やはり金時計の魅力のひとつですからね。
それに昨今、金の相場も上がっていますし。
コチラのコルムは時計自体は薄手ですがホワイゴールドの重さもしっかりと感じられ、別の資産価値としても十分魅力的な時計でしょう。

例えるとしたら…、
そう、たい焼きの中身がシッポまであんこがいっぱい!
みたいな!?

作業内容 : 電池交換
修理費用 : 2,090円(税込)


4月休業予定日のお知らせ

4月の休業日は下記の予定です。
ご不便をお掛けしますが、よろしくお願いいたします。

【4月の休業予定日】
 5日(月曜日)/6日(火曜日)
12日(月曜日)/13日(火曜日)
19日(月曜日)/20日(火曜日)
26日(月曜日)/27日(火曜日)

※〘営業時間の変更〙16日(金曜日)のみ13時からの営業とさせていただきます。

※月曜、火曜定休日
※臨時休業が入る場合がありますので、ご来店の際は再度ご確認下さいませ。
※右上又は下方の【営業日カレンダー】でもご確認頂けます。


KING SEIKO カレンダー早送り不良修理

56キングセイコーのメンテオーバーホールのご依頼です。

前回オーバーホールをされてから30年位経っており、遅れるようになってきたとのことです。
裏蓋に「92.11.··0」の記入がありますが、多分92年11月にオーバーホールをされたのでしょうね。
それから29年目ですか…。(2020年にお預かり)
約30年、す、すごい記憶力ですねぇ!
しかもお祖父様の時計だったのに!

ところがどうもカレンダーの早送りが出来ません。
針回しではカレンダーは切り替わりますので使えなくはないのですが、カレンダー合わせとなると日にち分の針を回さなければならず大変です。

恐らく56系の定番故障でもあるカレンダー送りのレバーに問題がありそうです。
ですが問題は部品が入手出来るかどうかです。
何せ古いもんですからねぇ〜。

ケース、竜頭周りに汚れ、錆が見られますが…、

やっぱりです。
ガラスを押さえているベゼルを外してみるとご覧の通り!
錆は見えないところに出ているものです。

洗浄機でクリーニング、錆除去を施します。

多少サビ跡が残りましたが、30年ぶりですからねぇ〜。

で、これが問題のカレンダー送りレバー(揺動レバー)。
故障の原因は、このカレンダー盤を送るレバーの先の爪が破損したことによるものでした。
右側が元のパーツで、黒いプラスチック製の爪の根元部分が割れています(黄色矢印)。
耐久性に問題があったのか、やはりカレンダー不良の修理が多かったんでしょう。
その後メーカーさんも対策部品へと変更しています。

そして左側がその対策後のパーツ。
爪が金属製に変更されています。
勿論、交換部品は対策後のタイプですよ。

オーバーホールの済んだムーブメントをケースにセッティング、裏蓋を締めて完了です。

よかったですね〜。
心配だった部品も無事入手出来ました。
でも、いつかは無くなってしまうんでしょうかね。
部品が有れば修理はなんとかなるものですが…。

ところで今、世の中はユーズドや古いものが大人気。
モノを大切に長く使っていく流れに向かっているようですから、そうなると修理はそのキモになってくる筈です。
最近では一部の国内自動車メーカーが、30年前の旧型人気車種の純正補修部品を復刻生産し始めたりしていますね。
新しいモノを作り続けるだけでは、いずれ立ち行かなくなってくるのかもしれません。
長く安心して使い続けられることがそのブランドの価値を高めてくれることは、スイスブランドが証明しています。
コチラのキングセイコーやグランドセイコーやら日本ブランドも、国内だけでなく海外でも十分人気もあるようですしねぇ〜。

日本のメーカーさんにも是非頑張ってもらいたいものです。

作業内容 : オーバーホール、錆除去、洗浄クリーニング
交換部品 : 揺動レバー、パッキン類
修理費用 : 45,650円(税込)