10月の休業&営業時間変更予定日のお知らせ

10月の休業日並びに営業時間変更は下記の予定です。
皆様にはご不便をお掛け致しますが、よろしくお願い致します。

【10月の休業予定日】
 4日(月曜日)/5日(火曜日)
11日(月曜日)/12日(火曜日)
18日(月曜日)/19日(火曜日)
25日(月曜日)/26日(火曜日)

【営業時間の変更予定日】
  10月8日(金曜日)は開店時間が1時間遅くなり、13時から17時30分迄の営業となります。

※月曜、火曜定休日。
※臨時休業が入る場合がありますので、ご来店の際は必ずご確認下さいませ。
※右上又は下方の【営業日カレンダー】でもご確認頂けます。


Cartier santos 100 MM automatic オーバーホール

カルティエ サントス 100 レディスの白いラバーの汚れが気なるとのご相談です。

新品の初めの頃は綺麗だったんですけどねぇ~。
ですが、白はどうしても汚れが目立ち易いんです。
この白いラバーの汚れ落としとオーバーホールでお預かりです。

僅かな汚れのみで錆も出ていません。
大切にお使いになっていらっしゃったようです。

ラバーの汚れは洗浄機で洗うだけでは落ちませんので、ケース本体とラバーベルトは別々にクリーニングしていきます。

洗浄機でクリーニング、ステンレスのケースや裏蓋、ネジもすっきりして艶も出ました。

真っ白ではなくほんのりクリームがかったホワイト色。
ラバーは革ベルトと同様にどうしても材質自体が劣化していきますので、金属と違って新品仕上げのようなわけにはいきません。
材質を傷めずきれいにしていきますので、時間を掛けて汚れを落とします。

オーバーホールの済んだムーブメントをケースにセッティング、裏蓋を閉めて完了です。

やっぱりきれいは気持ちが良いですね。
ですが今回、ベゼルに数か所僅かに汚れが残ってしまいました。
ただこれは汚れというより既にシミになってしまったもので、そうなると取り除けない場合もあります。

オーナーさん曰く、デイリーで使っていると汚れが気になってくるのよね〜、とのこと。
確かにどこかへドレスアップして行く時に着けるっていう感じではなさそうですけどね。

作業内容 : オーバーホール、洗浄クリーニング、ホワイトラバー汚れ落とし
交換部品 : パッキン類
修理費用 : 24,200円(税込)


TAG Heuer 竜頭不良交換

タグホイヤー WL5110 の自動巻きの稼動時間が短くなってきたとのことで、オーバーホールでお預かりです。

裏蓋を開けてみましたところ、錆やムーブメントも特に目立った汚れは無く、油の劣化が原因のようですが…。

しかし問題は、別のところにあったりするわけです。
例えば針。
恐らくは経年劣化による夜光のひび割れ(黄色矢印)、剥がれ(黄色丸印)が起きています。
いずれ落としたりぶつけたり衝撃で夜光が落ちてしまうと、機械の中に入り込んでしまう危険性があります。

そして、竜頭です。
防水時計のキモでもあるねじ込み式の竜頭は、ネジ山の摩耗や汚れの蓄積等によりねじ込んでも閉まり難くなってきます。
コチラの時計も閉まりが甘く、竜頭をねじ込む回転数が少ないようです。

汚れを落としてみると、更に少なくなったような感じもします。
竜頭交換だけでは済まなさそうでね。

少し時間が掛かりましたが竜頭が入荷しました。
コチラの竜頭(右側)は純正タイプになりますが、形、サイズ、仕様はほぼ同じ(左側が元の竜頭)。
タグホイヤーの竜頭はモデルごとに微妙に違ったりして、多数の種類がありますので、合うか合わないかは各サイズを測って実際に取り付けてみないとぴったり合いません。

因みに竜頭を一杯にねじ込んで閉まった状態から戻すように回すと、半回転ほどで竜頭が抜けてしまいます。
どのくらいかと言うと…、

このくらい ⁉

新しい竜頭に交換しただけですと、
このくらい。
竜頭とケースの間の隙間が少ないのは、ねじ込む回転数が少ないからですね。

これでは再修理もおそらく時間の問題です。

で、竜頭とチューブをセットで交換です。
と、言われて見てもよく分かりませんよね。
幾らか新しくなったくらいでしょうか、ネジ山は内側ですから見えませんし。

オーバーホールが済んだムーブメントをケースにセッティング、裏蓋を閉めて完了です。

そして、交換後の竜頭とチューブのかみ合いは、この位からになりました。
ここからねじ込んで、しっかり竜頭が3回転以上回せます。
これなら安心、ですね。
防水検査も10気圧OKです。

ねじ込み式竜頭の交換時期はというと、閉まった状態から竜頭のねじ込みが外れるまでが1回転半未満が目安でしょうか。
1回転回らないようですと、ちょっと危なくなってきます。
パッキンが入っていれば一応閉まればいいじゃんと、思われるかもしれませんが、あまりギリギリでお使いになっていますと、ある日突然閉まらなくなってしまいます。
それにそういう状態ですと、大体パッキンも寿命が来ていますから、既に湿気や汗が入り込んでいる、錆が発生する、針も曇りが出てくる、で修理代が高くつく、の良いことなしです。
特にチューブ交換までいってしまうと、時計によっては結構な金額が掛かってしまう場合もあります。

もし竜頭回しに異常を感じたら、早めのご相談をお勧めします。

作業内容 : オーバーホール、チューブ抜き取付加工、三針夜光入れ、ブレス修正、バックル調整、洗浄クリーニング
交換部品 : 竜頭、チューブ、巻真、内装ネジ、パッキン類
修理費用 : 47,300円(税込)