タグ・ホイヤー セルシリーズのクォーツモデルです。止まってしまったとのことでお持ちになりました。
開けてみると電極部分 (黄色矢印) が曇っており、以前に液漏れを起こしていたようです。
外した電池を測ると1,589V (全然減ってない?)も 有り、消費電流は1,33μΑでした。電池切れではない事を御説明して、時計の状態からオーバーホールにてお預かり致しました。
回路ブロックを外してみると、予想通り電極部分の裏側にも液漏れ跡が残っています。
黒い汚れは洗浄機で洗い落とします。
裏蓋のパッキンは外して伸びてしまうのは既に寿命です。
汚れはきれいに落ちました。
タグホイヤーは竜頭パッキンも交換します。
ブレスレットは、なんとなく汚れで黒ずんで見えます。バックルの裏側にも汚れが溜まっています。錆びていた中留部分のバネ棒は交換ですね。
洗浄機で洗い落ちた汚れの下から現れた留め金具部分の錆も、錆除去しました。
汚れも錆もすっかり落ちてきれいになりました。
そしてブレスレットを組み立てると、ちょっと気になるところが・・・。
ピッタリ収まるところの幅が広がっています。
オーバーホールの済んだムーブメントをセッティングして完了です。
S/el(セル) は、スポーツ アンド エレガンスの略で、1987年に登場し、人気モデルとなりました。
現在は、Linkシリーズに引き継がれタグ・ホイヤーを象徴するモデルとなっています。
こちらもいつまでも大切にお使い下さい。
作業内容 : オーバーホール、バックル修正、錆除去、洗浄クリーニング
交換部品 : バネ棒、パッキン類
作業料金 : 18,900円(税込)