BAUME & MERCIER Hampton radies 水入り

ボームメルシエ ハンプトン レディスです。
旅行へ行かれて気が付いたら、水が入ってしまったとのことです。
早速開けてみると…


これは、スゴイ!
錆で真っ赤(茶)です。
しかも電池はショートしたからでしょうか、黒く焼け焦げた様な跡があります。

じゅ…重傷です…。

 


文字盤の裏側は錆びと黒ずみが広がっています。

そしてムーブメントは完全にアウト!
交換です。

 


文字盤がアウトですと諦めるしかありませんが、
何とか錆びは落ちて再利用出来そうです。
(って、あまり変わっていない様に見えますけどね!?)

 


それにしても文字盤の表側と針に殆どダメージが無かったのは奇跡的としか言えません。

 


このような全体的な錆は、中で水が溜まって乾いた証拠です。
洗浄機でクリーニング、錆除去を施します。

 


表面的な錆だったようで、殆ど跡も残りませんでした。

やはりこのオーナーさん、運が良いんですね。

 


ブレスレットも洗浄機でクリーニングします。
バネ棒はバネが効いていないので2本共交換です。

 


汚れも落ちてスッキリしました。

 


交換したムーブメントをケースにセッティング、裏蓋を閉めて完了です。

 


時計はその裏蓋を開けるまで、中がどの様な状態か殆ど判りません。

ですから開けてビックリ!ではありませんが、裏蓋を開ける瞬間というのは、実はいつもちょっとドキドキしています。

そして開けてみた瞬間、思わず声が出てしまうことがあるんです。
「アチャ〜!」とか、「いやぁ〜!」とか。
大抵は状態がよろしくない場合みたいですが…。

なので店内でお待ちになっている場合には、決して聴き耳は立てないようにして下さいね!?

修理代がいっぱい掛かったらどうしようとか、直らないのかなとか、余計心配になりますから。
きっと心臓にも良くないかもです…。

でも、大丈夫。
後からちゃ〜んと優しく説明しますからね!
(勿論お財布にも優しく…。)

 

作業内容 : オーバーホール、錆除去、洗浄クリーニング

交換部品 : ムーブメント一式、、バネ棒、パッキン

修理費用 : 28,000円(税別)