ROLEX Ref.69173 水入り

ロレックス レディスの水入りです。
気が付いたその日にお電話でご相談を頂き、夕方遅くにご来店下さいました。

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それほどでもない様ですが、水滴でカレンダー窓は数字が見えません。
暫くお手入れもされていないということで、オーバーホールでお預かりです。

 

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裏蓋を開けてからは一気に水滴を取り除き乾かします。
ここは時間との勝負です。

 

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幸い針に曇りと汚れが見られる位で、先ずはひと安心…、
が、しかしよーく見ると8時のインデックスに変色のような跡が!
文字盤にも染みのような変色が出ています。

ですが、どうもこれは今回の水入りで出来た跡ではなく、その前からのもののようです。
この時計の年式(’93年頃製造)も考えると、経年劣化ということもあるかもしれませんが、竜頭や裏蓋のパッキンの劣化等による防水性、密閉性の低下も大きな原因の一つです。
特に文字盤と針は、デリケートですから。
まぁ、人間だって年を取ればシミの一つや二つは出てくるワケで、時計だって20年以上も使われてきますと、何かあっても不思議ではないかもしれませんけどね。
しかし、貴重な変わり文字盤ですからねぇ~。

 

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ケース、裏蓋は洗浄機でクリーニングします。

で、クリーニング後の画像がどっかに飛んでっちゃった!?
ゴメンナサイ…。

 

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ブレスレットにはかなり汚れが溜まっています。

 

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洗浄機でクリーニング、金の焼け(変色)も落とします。
駒の隙間の汚れもキレイに落ちてすっきりしましたね。

 

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オーバーホールの済んだムーブメントをケースにセッティング、裏蓋を閉めて完了です。

 

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水入りの場合、出来るだけ時計が動いているうちに修理に出されるのをお勧めします。
腕に着けていなくても機械式でも1日、2日は動いています。
止まって何日も放置しておくと錆が出やすくなり、やがて修理代へと跳ね返ってきます。
錆の進行は早いです。

コチラは針の曇りと汚れは殆ど落ちました。
今回水入りということで特に念入りに文字盤のチェックを致しましたが、ある程度年数の経った時計においては文字盤のシミ、汚れは多かれ少なかれよく見掛けます。
その原因は色々と有りますが、やはり汚れが溜まったままの時計に多いように思われます。
いつまでも時計を長くお使いいただくには、実は中の機械の調子だけではないということなんですね。

これからも大切にお使い下さい。

 

作業内容 : オーバーホール、洗浄クリーニング

交換部品 : パッキン類

修理費用 : 25,000円(税別)