Ref.69173 OH/ローター修理

ロレックスのレディスをオーバーホールでお預かりしました。だいぶお使いになっているとの事です。竜頭を回してみるとかなり重たいです。おそらく油も切れてオーバーホールの時期もだいぶ過ぎていそうです。

開けてみたところ、早速悪いところが見つかりました。

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これは自動巻き機構の一部でローターといいます。重りの役目を果す外周部分を固定しているピンが一本外れかかっていました。(黄色い丸の中)

他に当たって擦れた痕もなく幸いでした。同じように叩いてかしめ直します。

 

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この扇型のローターはギリギリの間隔で、ムーブメントの上を回転します。ピンがちゃんと止まっているの、判ります?

 

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文字盤側を見てみると、時刻の位置を指す金色のドットが曇っています。時針、分針、秒針も共に曇っています。水滴のような汚れも見られます。

これは湿気が入ったことが原因です。このままでは見栄えは良くありませんね。文字盤表面は手を掛けられませんがこの部分は何とかなりそうです。

時計にとって水分は大敵。迷わずオーバーホールです。

 

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ブレスレットも真っ黒。っていうか、ムクになっちゃってます!?

 

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隙間が空いているのが本物?ですよ。18金の内側が光っていると全然印象が違うんです。クラスプ(金具)にはヘアライン仕上げを施します。(オーバーホールの場合に行っています。)

ケースとブレスレットは、クリーニングと18金部分のヤケを落とします。

 

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完了です。機械も見てくれもスッキリです。

文字盤の金ドットと針の曇りが落ちたの判るでしょうか?皆さんも一度、御自分の時計を御覧になって見て下さい。

 

 

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