モーリスラクロアの自動巻き、クロノグラフです。
竜頭の巻きが重い(硬い)とのことで、オーバーホールでお預かりです。
ムーブメントは、ETA社のcal.7750です。
扱いやすく非常にコストパフォーマンスの高い機械です。
ケース、裏蓋には錆が出ています。
文字盤は、高級感漂うデザインです。
スモール針の部分にはシェル(母貝)が張ってあります。
引っ掛からないように形を整えます。
クリーニングと金色の焼けも落とします。
そしてケースを洗浄器でクリーニングします。
で、汚れが落ちたと思いきや… 金色の部分はメッキ仕上げですが、緑青が出ていました。
洗浄器にかけただけでは落ちない場合があります。
よく見ないと分からない部分ですが気になります、わたくしには!
不思議なもので汚れが残っていると何となくスッキリして見えないんですよね~。
当たり前なんですが…。
オーバーホールの済んだムーブメントをケースにセッティングして、裏蓋を閉めて完了です。
さらに今回革ベルトも交換します。
オーナーさんたっての御希望でラクロアのオリジナルの美錠を使いたいとのこと。
革ベルトは基本的にケースのラグ幅と美錠幅で合わせます。
ですのでご希望の革の種類や色によっては、サイズがない事もあります。
しかもラクロアのオリジナルに近い色のトカゲ皮が見つかり、サイズもピッタリ! 良かった、良かった。
御父様から譲り受けた時計だそうです。
いつまでも大切にお使いください。
作業内容 : オーバーホール 、竜頭修理、錆除去、洗浄クリーニング
交換部品 : パッキン、 革ベルト
作業料金 : 46,000円(税別)